[>>268「州都に向かうのか?」という問いに、エドルファスは真っ直ぐ頷いた。]
そうか、宜しくな!
[若くとも、腕が確かなこの青年ならば、ともに戦うことは心強い。
大船に乗った気持ちで付いて来いと云わんばかりに、マーティンはにかっと微笑んだ。]
なぁに、心配すんな!
面倒臭ぇことは、皆、兄者が何とかしてくれるだろ!
[そう言って、殿を護ってくれる老将のことを想った。
自分と違って思慮深く、戦術に長けたチャールズだからこそ、ディーンも安心して任せることが出来るのだろう。
マーティンがいつも何の不安も無く前線で暴れることが出来るのは、ひとえに彼のお陰である。]
儂らはただ、若の言うことを聞いてりゃええ。
若の言うことを信じて、恐れず、戦うまでさ。
[もし不安そうな色をその双眸に映したなら、そんな風にマーティンは言った。副将の双眸には、確かな自信と信頼が映っていただろう。]