[ 走る馬からひらりと飛び下りた。
膝を使って柔らかく着地、即時反転すると、歳を感じさせない鋭さで再び駆け寄る。
次は目標をソマリアランに変え、他の者には目もくれずに、
激しく打ちかかった。 ]
……!
[ 実際に打ち合えば気付かれるかもしれない。
テオドールの剣は、我流で随分色が付いているが、
その基礎は、騎士団の流派であることに。
そして、もうひとつ。
まるでソマリアランと剣を合わせたことでもあるように、その癖を良く知っていることに。
……だが、それらに気付かれても構わない。
ここでこの無謀な少年たちを葬り去れば、真実は闇の中だ。
魔物にやっと強さを認めさせたばかりで、部隊を連れて来れず、
完璧を欠くのが問題だったが。 ]