――…ああ、本当に身体が熱くなる。
恐ろしい方だ、貴女はいつも私を劫火で焼く。
[幾度も彼女の体内に手首まで沈め、
その度に妻を仰け反らせて、その首筋に接吻を打った。
頬を染める桜色が愛しく、境界を見失う交わり。>>334]
私は貴女に灼かれ、焦がされ、燃え尽きることすら忘れてしまう。
貴女の光は全く以って、容赦がない。
漆黒に灯る光を―――共に囲わせたがるなど。
[肌を重ね、心を重ね、根源までも重ね。>>335
彼女は自身の孤独を拭い、寂しさを喜びに変える愛妻。
手に入れた光と沈む奈落の底さえ、自身には楽園のよう。]