……少し下がるのじゃ。[周囲に声を掛けたのは、尖塔を離脱する意思を示すものではない。己の身を守るのを止めて、大きな術を行使するためである。そして、タイガとイースの会話を耳にしたからでもあった。彼の言うことは理にかなっている。賭けても良い、と思えた。大地を消滅させる黄金の槍を止めるため、できる限りのことしよう。ヤドリギのペンダントを外して握り、詠唱の態勢に入る。*]