― 翡翠ヶ淵 ―ふう、なんとかなったかな?ありがとうアーク。[ 妖白狼が、地に降りて、身を震わせるような闘気が解けたのを感じると、カレルは風竜に労いの言葉をかけながら、剣を収めた。 ]教官、ありがとうございました。おかげで火傷せずに済みました。[ ようやく事情説明をしてくれる気になったらしい白狼との対話は、アイリに任せる形で、アルビンの傍に舞い降りて、守護術の礼を伝える。ひらりと振った腕は、無茶を通した割には確かに無事で、或いは、まっさら過ぎると見えたかもしれない。 ]