サラ。[誘い水>>311 を受けて、他のふたりをさらりと意識の外に出す。] あまりそう、思わせぶりなことを言わないでおくれ。 私も、本気にしてしまうよ? 初めて会った頃の君はまだ固い蕾だったのに、 今では夜の雫を含んで綻び薫る月光花だ。 君が歩けば揺らぐ芳香に誰もが酔いしれ傅く。 城の薔薇もみな頭を垂れて君を讃えるだろう。 美しき輝ける夜の花の女王《プリマ・エトワール》。 眩い光に打たれて、私は盲いてしまいそうだ。[よどみなくそこまで言葉を紡いだあと、物憂げなため息を零してみせる。]