[集中、静かに、心を落ち着けて、集中して魔法を詠唱する。
大丈夫だ、いつもの通りにいつもの心でやればいい。
いつも当たり前の様にしている事で、それが当然ではないか、当然――…]
...Circulinem Mundis Terr...
...Circuli... mun.... !?
[いてえ、と微かに呻くトオルに微かに離れた視線が、左腕の毒を認める。
それを認めて、集中の糸が途切れたと同時に…。
解れる魔力、弾ける力。ひっそりと、術式自体は初歩にあたるはずなのに。
ファンブル。解毒呪文が術式崩壊を起こした]