― 翡翠ヶ淵 ―
[どうやら決着がついたらしい様子に、一つ息を吐く。
直接対峙したカレルの様子を確かめた後、改めて先にも発動させた治癒に、疲労回復の効果も合わせたものを今度は全員に向けてかけ]
…………今、何か。
聞きたくない単語が聞こえたような。
[どうやら旧知らしい妖たちのやり取りに出てきた『神代級』という単語。
ナハティガルでもつい一年前、神代クラスの騒動が起きていたわけで]
……いや、まさか。
でも、なぁ……。
[まさかとは思いたいが、関りがない、とも言いきれない。
これ、思ってた以上の厄介事なんじゃない? と。
過った思考に同意するように、金糸雀色の光がちらちらと瞬いた。*]