(………無茶、してないか?)[言いたかった言葉は何とか呑み込んで]わかった。じゃあこっから更に本気でいくよ!―― 集え ―――― そして阻め ――[短剣を掲げ、命じれば少年の周りへと水が集う。探知のため薄く残された漣までも。そして二つ目の命で、集まった水は形を為す。出来上がったのは、前方を朧気にしか映さない、水の壁。打ち払うための水流とは違い、完全に“阻害”に特化したそれは、少年が最も得意とする術]