― サクソー川/橋の北側 ―
……ん、ああ。
そーいや、そうだな。
[コリドラスの進言>>320に、ひとつ瞬く。
いわれてみれば、というか、独自の風習というものには、色々と覚えがある。
そも、自身の父の弔いの時がそうだった。
今から12年前。
父リカルドが病に伏し、息を引き取った時。
周囲は辺境伯に従い、その道を支えた者として丁重にに弔う、と言ってくれたのだが当時まだ少年だった青年は、全力でそれを拒否した。
自身が死したなら、『一族』としての弔いを。
それが、父の何より望みだったから──色々と暴走気味に周囲の気づかいを跳ね除け、父の遺言を通したのだった]