はいっ!
[参謀の指示を受け>>325、再び司令室を後にする。
向かう先は機械科、工作科の倉庫――
ではなく、自室。自室には工廠から持ち込んだ自分用の工具があるから、まずはそれを持っていこう、と考えた。
階段を下っている途中、ふともう一つの指示である「艦底で流言を放つ者を見つけたら拘束せよ」を思い出す。
言うまでもないが、自分はまともな白兵戦の訓練など受けたことがない。軍入りした時に最低限の射撃訓練を受けた程度だし、その射撃もまともに出来るとは思えない。
と言うかそもそも軍の制式拳銃は私の手には大きすぎて扱えない。
この程度で、もし工作員らしき人と遭遇しても…自分一人じゃ拘束は出来そうにない。それどころか反撃される可能性もある。どうすべきか…などと、そんなことを考えていた。**]