― 回想・四年前 ―
[声を荒らげ、立ち上がりかけた所を他のEs隊員に押しとどめられ、
その場は、事無きを得た。
だが、自分を睨むフェリクスのその眼差しが、何処か、
違う所を見つめている気がして――…
誰もいない廊下で、問い詰めた。
何故あんな事を言ったのか、と。
――ここに居るのは色々な事情を抱えた者ばかりだという事に、
あの時はまだ気付いていなかったのかもしれない。
自分も青く、フェリクスも今程枯れてはいなかった。
そのお陰で、お互いの事を知れた。
……フェリ君という妙な呼び方を、
相手が気に入ってるかどうかは別として*]