― 二号室 ―
ジェフロイさん、すみません、遅くなりまし……
[扉を開けて室内を見てみても、中に人の気配はない。
かわりに。]
……後にして欲しかったのですけどね。
[西階段の方から戦闘音が聞こえてくる。もしかしてジェフロイもそちらか。
気にかかったけれど、部屋の中から殺意満々のオーラを纏ってこちらを見つめてくる3体の大きなドールも無視できない。
かつてリュカちゃん人形のボーイフレンド役を勤めていた和樽くん、魔裟斗くん、猪佐武くんの3人だ。]
リュカさん、貴女何人恋人がいたんですか。
『てへっ、忘れちゃった☆』
[SAN値がゴリゴリ削れても、お構いなしにディアボロスは襲ってくる。
大きく溜息を吐きながら、円月輪を手に少年は室内へ足を踏み入れた**]