いいえ、ぼくは気づけずにいたことでした。
教えてくださって、ありがとうございます……やっぱり、あの子はいないんですね。
[兄にとってはあの子ではない何かがいるのだろうか?
彼の幼馴染の知る「不思議」には自分も覚えがある
しかし、これは二人が結論を見つけられる話ではなく。
明日には兄はケロッと何を言ったかも忘れている
その可能性がやはり多くを占めていた。
教会に着けば>>322話は終わり、
部屋に戻るジムゾンを戸口付近で待っていた。]
先代様の?これが……
[戻って来た彼が身に着けていたロザリオを見つめた
自分のものとは違って見える、銀だろうか。
ステンドグラスは仄暗く、月明かりの届かない教会は視覚からも寒々として見える。
だけど、カンテラをつけて笑う神父様が傍にいると不安は感じない。
先程羊舎で手伝って貰った時もそんな風に感じたものだ
口許を緩め、頷いた。]*