[教師という彼の立場も、彼の言葉も、教室の中に僅かに残った煙の匂いでさえ。何もかもが気に入らずに反抗していた。『 やりたいことをやりたいようにやって、さ。 ――好きに生きりゃいいんじゃねえの。 』一言を、釣り途中の彼から言われるその時までは。そんなことが出来るかとそっぽを向くだけだった当時。サボり癖のある教師に付いて釣りへ行くようになるまで大して時間はかからなかった。唐突に始まった奇妙な付き合い。しかし、そんな日々もまた、唐突に終わりを告げた。]