[直後に、頭上から破砕音>>226――乗ろうとしていた馬の鞍が破砕した音、だった。その一撃の重さだけで、肉薄した人物の腕の程を知る。衝撃に怯えたのか、馬が悲鳴のような嘶きを零す。予測出来ぬ方向に暴れようとする手綱から、ここで体制を崩す訳にはいかぬと咄嗟に手を離した。ずるり、と滑り落ちるように姿勢を低くし、ダーフィトの挑発>>227に意識が逸れたベリアンの視界の足元を往く]