― 14年前/辺境伯の館 ―[その人と最初に会ったのはもう14年も前のこと。オクタヴィアス7歳の時だった。父に付き従ってきたガーウィンの当主が逝去し、家督を継いだ少年が挨拶に来た>>296のだ] ────………[ツェーザルと名乗った少年>>297は特徴的な語尾で勢いのある宣を紡ぐ。オクタヴィアスは自分より5つ上の少年が、己の目線ほどに頭を下げるのを円い目で見つめていた。やがて彼が顔を上げ>>298、自分へと視線を向けてくる。はた、と一度瞳が瞬き、視線が交わった]