――ああ、知っているのかと思っていたよ。
クレステッドと話した。まあ、…ブランだろうと思うが。
[懐柔されるには些か不十分な内容だった気もし。
否、元々それほど警戒を強いていた訳でも無い為判断には早いか。
"本人もまた然り"――探ろうという気概を微か、ソマリの双眸へ感じ取り
流石であると、薄く笑みを浮かべた。]
正直、味気無いぞ。つまみがあれば少しは旨く感じるだろうか。
そうだ、……こうしないか。
[乾杯の所作が済んでから、ちょいちょい、と彼のグラスを呼びつけ
二本の指の爪を伸ばし、彼のグラスの縁へ自己の手首を添え
動脈を浅く切りつけ、鮮血をワインへ飛ばそうと]