― 第2エリア・通路 ―
[ 誰かとの話し声を聞いた気もしたが
学者の気のせいだったのだろう、
通路には彼女がひとりきりだった。>>317 ]
…………奇遇だな、
僕も君とは会った気がしたんだが、何処で、
[ 先に会ったことがあると?聞かれたので
人違いではないのだろうと、思う。
年の頃は自分とそう変わらなさそうで、
胡桃に似た色の髪と瞳。
ブーツに残る湿った土と草の匂い。
…一人だけ、思い当たる人物が記憶の網に引っかかる。 ]
スノウにデルフィニウムをプレゼントしたのは君か?
…久しぶりだね、カサンドラ。十年…くらいかな。
[ スノウが教えてくれたときに>>0:171
どうして思い出せなかったのだろうと。
忌まわしい記憶に紛れていたその名前を
嘗て呼んでいたように彼女の顔を見つめながら口にした。 ]