[森に放されているのは、捕えてあった樵の男だ。食事をとらせ、正気付かせた上で得物まで与えて放してある。印代わりにひと噛みしておいたから、自分はいつでも居場所を探れた。だが、レトが見つけ出せるかは彼次第だろう。獲物は森に慣れている。飢えによって引き出されているだろう狩猟本能がどれだけレトを導くか、確かめてみようというところ。]*