― 温泉 ―
自由がなかったわけじゃないのよ。
好き勝手やらせてもらってるし、こういう道選んだのもあたしの自由で決めたんだし。
でもセルベシアをこうしていこうとか、うちの王ならこうするだろうとか――自由を自分で狭めてそれで窮屈に思ってたんだろうなって気がしてきた。
「背負う」って感じ方の先に行かないと夢に届かないぞと。
だからあたしは強いんじゃないわ、弱いから背負わなくて済むようあらゆる手を打つだけ。
時にはわけのわかんない囁きで自分を見失ったのを否定せずに見つめなおしたりね。
本当に強いヤツはこんなことしないわよ。
[讃えられれば手を振ってやんわりと謙遜。]