「いやまぁ、自分が正しいと思うならそれはそれで別にいいとは思うけどさ。でもいざって時はちゃんと割りきらねぇと。一応俺らは軍人なんだしさ」[んじゃ、俺は用事があるから!とダーフィトは走っていく。彼の言うことはわかる。自分たちはただの医者ではない。軍に属した医者だ。だからいざという時は、自らも戦わねばならない。]……でも、もしかしたらそんな必要はないかもしれないじゃないか。[事実と理想の間に挟まれた男は自分に言い聞かせるように呟き、その場に立ち尽くした。*]