[索敵機はそれだけを無線で伝え、後は雑音を送ってきた。
それを裏付けるのは、G-04の遙か後方にいたS-02だった。Xの左上のバーの長距離カノンで撃墜したのだ]
「次のターゲットは?」
[隣にいたW-03は霞んでしまいそうな速度で360度に展開しているキーボードを操作して、数百に及ぶデータを処理しながら、最適な一体を選び出してデータをジェラードに送信した]
「ケリィの十二時方向三機。ついで四時方向の二機」
「了解」
[正確無比のスナイピングが次々と撃墜数を増やしていく。
それはG-04も同様だ。W-03から送られてくる情報を元に、回避斬檄を繰り返していく。
瞬くまに大隊は中隊一隊……二十機へと数を減らした。
しかし腐っても精鋭部隊クラウズだ。
残った全機が体勢の建て直しに入る――]
「ローレル……今よ」