[掲げてみると、小さくともしっかりと時を刻んでいた。歯車には金が、鎖はブリキでうっかりすると錆びてしまいそうな。そんな扱いにくく、だがきっと長く使えそうな代物だった。]ありがとう、大事にする。[そう言って笑って懐に入れた。心臓より早い音を時計は刻んで回っている。]