[“どうするつもりか”その答えなら、決まっている。決めていた。そう、つまりは、“その存在”と戦うことを見越して追ってきた自分が、丸腰に等しい警棒一つでこの場に挑むことは、有り得ない。無謀の自覚はあるが、それは、どう考えても勝てない武装で敵に挑むことではない。だらりと垂れた両腕は、力を失ったようにでも、見えただろうか。もしその場へと投げ捨てられるなら、懐に隠し持っていた麻酔モードの銃を、床に落ちざまに抜き放ち、二発、続けざまに撃つ。]