[……今思えば、明らかに異常だった。はじめから少女を殺害するつもりなら、少女や周囲に「おにいちゃん」と認識されるほどの関係を作るだろうか。周囲がわざわざ顔を覚えるほどに?逆に、事故や、たまたま行き合わせただけであったなら――…物言わぬ小さな身体を、さらに小さな断片へと変えてゆく必要はないはずだった。遺体に、彼――…彼ら?にとって不都合な”何か”があったと見るのが、きっと正しいのだろう]