― 聖神神殿・裏庭 ― あははは。[ふき出したのは、『苦手』という単語に。>>316] いやっ、ごめん。 でもそっか、苦手か〜。 判らないでもないよ、うん、かでぃの言いたいことはね。 だけど――…[息をひとつ。目を伏せて。] 期待に添えるかどうか分からなくても努力する者を、 任に真摯な者を―――あの人は軽んじたりはしない筈だ。[かつて『落ち零れ』とされた少年に、 ルートヴィヒ、現神官長は何と言っただろうか。 過ぎる過去を内に押し留め、静かな声色で告げる。]