[ブロンズゴート、確かに存在するホテルの名前だ。
ひとつ、頷く。]
いいやぁ、大したことじゃないんだ。
ちょっと確認したいことがあるだけだから。
[そう言って、端末を開く。
先程折しもクレステッドが同様のことをしていたとは知る由もないが、>>296
船内にはデータベースがある。
けれど、ジークムントが医務室まで戻ってアクセスしなければならなかったように、そして自分の権限では端末からの閲覧は不可能であるから、まだ残っている誰かに通信しようと。
――油断はない、警戒もしている。
けれども、彼自身は気付いていない。
神経を張りつめて走り続けていたがゆえに、問題なく動くことは出来ていたけれど。
医務室を出てからここまで幾度となくドロイドとの連戦を繰り返してきた体は、
“暫く、薬を飲んでいないから”、
端末のパネルを見ようとする視界と足元は、一瞬くらりと揺れて、
もし相手が何か行動を――例えば逃亡や攻撃などの手段を講じるならば、
反応は、遅れるかもしれない。]*