…それに。勘弁してくれ。
俺は、下敷きになるのはお前とあのコでもう十分だ。
[薄らと怖ささえ感じる常の威圧的な笑みではなくて、
自然に零れたような華やかな
後輩の笑み>>235をダーフィトは軽く目を瞠って見つめた。
それは彼女が配属されてからというもの
目にしたことがない類の表情だったものだから。
けれども、話題が移れば、
なに食わぬ顔で微かな驚きを表情筋の底へと沈めただろう。]
ああ…名前は俺も聞いてないから分からん。
会ったらヨロシク伝えといてくれよ。
[礼の言葉に気にするなと口を開いたダーフィトは
先輩についてあくまで拒否の言葉を加えたのだが
考えてみれば、ベルティルデがその理由を知る由はない。]