人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


騎士 ヤコブ

― カレン・騎士公館 ―

[離れていくイングリッドの手に、ちらりと視線を落とす。
彼女の最後の言葉には、少し驚かされた。

魔軍のためであれば、利敵行為だ。
でも彼女はただ、彼のことだけを考えているのだと知れる。
テオドール。彼女にそこまで思われている男。
自分が知らない彼の顔があって、そのためにイングリッドは彼を救おうとしている。
そう考えると、不思議な心地だった。]

 ……信じてくれてありがとな。
 後悔は、させねえ。
 必ず、やり遂げてやる。


 で、そのチャンス、今すぐじゃねえと無理か?
 俺はすぐには動けねえから―――

[ちらとシェットラントを見た。]

(328) 2014/04/05(Sat) 23:36:28

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