[>>310我が儘など言っていないと言っても、きっとばれるだろう。
いっそ頭ごなしに怒鳴られた方がどんなにましか。
男は俎上の魚のような気分で軍医の言葉を聴いていた。
>>303お茶を、と言ってその場から離脱しようとする曹長に責めるような視線を投げたが、彼も捕まって。]
……分かりました。
[手伝いを共に、と厨房に手招きする軍医にそっと息をついて立ち上がるが、>>311説教という言葉には思わずぎょっとした。
説教を受けるなど、恐らくは少年時代以来だ。
もう一度だけ息をつくと、大人しく従う事にした。]