[唯一残った敵に味方が一斉に得物を向ける。
だが、>>291前進を優先という隊長に、こちらは異論は無いと盾だけ構えたまま頷きを返した]
『それでは、先に進みます。
盾が使い物にならなくなった者は後方に下がるように』
[配下に声掛けはしたが、幸か不幸か全壊は避けられたらしい。
そして前進を始めたというのに、肝心の隊長が敵と対峙したままなのは用心の為か、とも思ったが。
後方から吹いてきた風が届けた、互いに名乗り合う声に。
その誠実さが命取りにならなければよいが、と。
どちらにとも言えない懸念を、内心のみに落とした*]