−回想−[初めてこの高揚感を覚えたのはいつだったか。過去を振り返るようなタイプではないからもう昔のことなど覚えてはいないが自分も人の子。家族も故郷もあったはずであった。初めは生きようと思うそれらが、その光が美しいと思っただけれども自分の感性はそれらを守ることに意味を見出さなかったらしい。その光を奪うのが。光と光がぶつかるのが更に美しいと思ってしまったのだ。ただ一方的に奪うのではなく、こちらに向かってくる強い光を摘み取るのが、こちらを消さんとするそれと戦うのが楽しいと思い始めた]