[そんな思案をしている内に、余所者と思しき女性の元へと辿り着く>>297言葉を発するのを躊躇うように、静寂の後ろに身を隠した宮田に少しだけ口元を綻ばせながら、彼女へと声を掛けた>>213]えぇ、初めましてで間違いないと思います。[頷きながらも意外に思うのは、彼女の目的が観光ではなく、祭りの手伝いだという事である。尤も、村としては“はらしたまつり”は村興しを兼ねた大プロジェクトだ。世間知らずな静寂が知らなかっただけで、今までもそんな事はあったのかもしれない]