− 滑走路 −[窓枠を越えてきたはずだが、もはや背後に宮殿はない。平地に、帯にも似た灰色の区画が続くそこは間違いなく滑走路だ。駐留索がないから飛行船用ではなく、あの騒々しい飛行機のためのものと知れる。周囲を確認すれば、格納庫とおぼしき建物の方へ向かうふたりの少女の姿があった。>>278>>288] ──君達![声をかけて、反応をみる。]