― 海の見える教会 ―
ええ。デスモンド・チェンバレン中佐です。
ご存命の折にはお世話になりました。
[ 墓地へ着いた頃。
チェンバレン中佐のことを知っているのかと尋ねれば
想定していたより明確な反応が返ってくる。>>315
ご存じなのですか?と尋ねたなら
縁について多少なりとも聞けたのだったか。 ]
訃報は先ほど中佐の御令孫から伺いましてね。
…近頃中佐の後を継いで軍属になられたそうですよ。
[ 思い出話を聞く傍らで、
画家もまたチェンバレン中佐の身内の彼女について
当人と出会って話をしたことを訥々と話した。
特徴的な髪の色。
鼻歌を歌いながら歩いているところに遭遇したこと。
お茶に誘ったことなどを時間の許す限りに。 ]