記録係として徴兵された時はどうしようかと思ったけど、
思っていたよりビシッとしていなくてよかった〜!
[そう安堵の声を大げさなまでに口にする。
そうしていないと不安に押し潰さてしまいそうだから。
こんなに不特定多数の種族が乗っている船で、
宇宙を長時間かけて旅をするなんて、
他の人は不安にならないのだろうか。
まして半官半民とはいえ、アースガルドへ向かう船。
いつもより厳重な警備。
誰かに襲われる可能性だって、
船が事故に巻き込まれる可能性だってある。
怖い怖い怖い怖い怖い。
だけど一番恐ろしいのは他の誰もそんな不安を抱いていないこと。
自分だけが違うという異質感。
それを誰かに悟られてしまうこと、それが一番恐い。
だから私は今日も必死に陽気な自分を演じる。]