[窓一つない石壁に響く低い声に頷きながら、煙水晶のよう、と評された瞳をノトカーに向けた。
軍学校時代よりも暗い色味。陽の下で見ても旧知の者には差を感じられるだろうそれは、髪の色を本来の銀茶に戻した対比のせいか、それとも]
ああ、そんなところかな。
ノトカーなら、クリソコラ?
[珪孔雀石のような不思議な瞳から、同じ色があったはずの場所を覆う眼帯に視線をずらした。
疑問は口にしなくても悟られた>>279ようだ。笑いながらの否定に、そう、と視線を外す]
そうだね。知人相手が一番使いやすい武器だ。
後は今回のように広く知られた相手に対して。