人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


モルトガット皇帝  アレク トール

[帝国第一艦隊は撃ち返すことなく、回避に専念しつつウルケル艦隊の中枢目指して駆ける。
その陣形は、途中でさらに変容した。
ウルケルの序盤の防御陣形を真似たような輪形陣から、旗艦と護衛巡洋艦1隻が鎧を脱ぎ捨てるように離脱し、ウルケル旗艦を目指す。
残りの第一艦隊は、ウルケルの先行戦艦アードラーを包囲せんとした。

シュヴァルツアインの艦首からは、カンテラ灯の瞬きで、暗号化されていない通信文がヴァンダーファルケへと送られる。
曰く、

  『皇帝が提督に会見を希望する。減速せよ』


そして、シュヴァルツアイン自身、スクリューを逆回転させた。
巨大な質量をもつ戦艦はなおも惰性で走り続けるが、ヴァンダーファルケに近づく頃には歩くのとあまり変わらないスピードになるはずだ。

そのまま進路をまっすぐ敵旗艦に向け続ける。
ゲオルグが意図した反航戦より近い、正面衝突のルート。
どちらが先に舵を切るか、チキンレースを挑むかのように進んだ。

邪魔をする小型艦があれば、護衛巡洋艦のものを含めた副砲で蹴散らす構え。]

(324) 2015/11/09(Mon) 23:32:23

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