[それに……
いくらこの宇宙が多種多様な種族、
生命で満たされていると言っても、
星と星の間には距離がある。
惑星内でも陸路・海路・空路其々で移動手段は多岐に渡るが、
どんな移動手段であれ、何百年経とうと、
死者が一人も出なかった移動経路は無かった。
どれだけ技術が進歩しても不測の事態は付き纏う。
それが宇宙なら猶更だ。
吸い込まれそうになる漆黒の空間が無限に広がる宇宙。
ギムレーの光があってもなお、その空間は冷たく、
宇宙服など防護服を身に纏っても容赦なく放射線は降り注ぎ、
観測しきれないほどのスペースデブリが舞う。]
[そんな過酷な空間の中をこれから移動するのだ。
無事に戻ってこれることを一体誰が保証出来るのだろうか。]