― 追想:或る過去の話 ―[とある夏の日。 大きな木の根元に屈み込み覗き込む子供がふたり。] ……まだ、生きてるみたいだ。怪我してる。 [昨日の嵐で落ちてしまったのだろうか。 羽根を傷つけた小鳥が一羽、地で藻搔いていた。]