― 回想/4年前・少女殺害事件 ―
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[――……全てが一変したあの日。
よく、一緒に遊んでやった少女が、屍になった日。
良く笑い、良く泣く子だった。
ぐしゃぐしゃに顔を歪めて泣き、差し込む陽のように笑っていた。
甘いものが好きだったから、作ったお菓子をやると、頬を赤くして笑うのだ。
自分達にも、こういう子供がいたら楽しいだろうな。
ヒンメルにそう言ったことはなかったが。
彼も同じことを考えていたのではないか、と。勝手にそんな事を思っていた。
――…行方がわからず、探していた少女が。
物言わぬ躯となって発見されたその日までは]