― 地下礼拝堂 ―
[ リエヴルの言葉>>314>>316には、魔物との現実の戦場を知る者の重みがあり、
ユーリエは、結局自分が理想しか知らないことを恥ずかしく思う。
「村ひとつ滅ぼす魔」に対し、自分は理想を語る以外の何を出来るというのか。
目の前で襲われる人間が居たとして、魔物であることを愉しむ魔物が居たとして、
こんなユーリエの考えが、一体何の役に立つのか。 ]
……シメオンはリエヴルともう一度会えたことが
吸血鬼になって良かったことだと言ったわよね。
じゃあ、この後どうするの?
もう一度会えて、じゃあもう吸血鬼になった目的は達成できたのかしら?
それはそれでまた別として、まだまだ生きていたい?
人間を餌にしてでも、ずっと生きていくのだとしたら、
それは何の為なのかしら?
[ 為にならないと言われたばかりだが>>272、
ちゃんと自分で考えても分からないことはどうしようもない。
じっとシメオンを見つめて聞いた。 ]