ー船内通路ー
[そもそも瓦礫すら持ち上げられない非力な身体に、警棒にのせるほどの体重は無い。
警棒の重みだけで行われた暴力を受け止められたのなら>>313、むしろ体幹の弱いこちらが体勢を崩し、倒れかかったところ、耳がとらえる銃声>>314。
体勢を崩したから、銃弾が捉えたのは肩だった。
しかし勉学しか取り柄のない人間に、その痛みは耐え難く。力が入らないらしい手から警棒がするりと抜け落ちた。
身体中が痙攣する。痛みで身体が驚いている。]
人狼に襲われた人はこんなに痛かったのか...
[その呟きは虚空を泳ぎ。じわじわ訴える五感が煩くなり。相手が人狼であるという考えは拭えないまま]
ぅっ、ふぅっ、うぅ。
[痛みで苦しみながら、ガートルードの足元へ飛び付こうとした。
そこで聞こえるガートルードの声>>321]
ま、まってくれ、僕は...
[声は声にならずに。]