――……。[彼は今、どうしてるのだろう。オルヴァルの優秀な軍人は、帝国軍に組み込まれたと聞いていた。彼の名も、そこにあった。] ……今も、そこかねぇ。[昔の知り合いと戦うのは嫌なもんだと呟く。まだ約束も果たしてない。] あぁ、なんでもねぇよ。 ほら、終わりだ。あんたは死にゃしねぇよ、安心しろ。[男の独り言を聞き返した兵の頭をぽんと叩き、男は次の治療対象に目を向けた。]**