──あーりがとーう わすーれなーい このー ひびをー
──だーいすきーな みんなと すごーした ひー
──とおく とーおーく はなーれてもー
──みんーなの えがーお わすれ なーいよー
[遂にははっきりとした言葉、歌を作り為した。
歌詞や音は幼い頃に作ったものであるため拙さが残るけれど。
やや掠れながらも紡がれるおとは、紛うこと無きローズマリーの声]
[あの日、削られてしまったのは今まで蓄積して来た想い。
ローズマリーの歌は想いを糧に紡がれる。
間際に紡いだ歌は、それを全て消費し皆に癒しを与えたのだ。
そして今、再び皆から貰った想いを内に溜めたため、歌うためのおとを取り戻した]
[繰り返し紡ぎ出されるおと。
声を取り戻したとローズマリーが気付くのは、もう少し先の話*]