― 霧の沼地→魔界温泉郷 ―[物理的な警戒などは元より不得手。その辺りはいつも任せる形になっていたから、こちらは歩みを滞らせない事に集中していた。そうして抜けた、白の帳の先]……わあ。[知らず、上がったのは、呆けた声]魔界にも、こんな場所があるんですねぇ……。[まだどこか惚けた思考は、場所への感嘆に意識を取られ、それ以外にまで意識は回っていなかった]