人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


タイラント テオドール

― 3年前:魔境の丘を眺めて ―

[ うっそうとした森の中、黒馬に跨って丘の上の少年たちを見上げる目がある。
 テオドールだった。
 この年この日に、彼らがここに来ることを、テオドールは知っていた。

 ふいに向きを変えた風のきまぐれで、古い歌>>307が漏れ聞こえた。
 無意識に手のひらが、まだ癒えていない左脇腹の傷に触れた。 ]

 誰も手を触れない状態で、魔物が通り抜け可能なほどに扉が開くまで、最長でもあと12年
 最短ならば8年

[ ソマリアランの説明の声までは聞こえなかったが、
 そのつぶやきは、丁度それを補足するようなタイミングだった。 ]

 鍵を使えばもっと早い。

(320) 2014/03/28(Fri) 12:27:31

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