………済まない。……[ちいさく呟き、もう一度、頬を撫でる。 恐らくは今ここで、己しか知らない謝罪の理由。 その懐に、キャラメルの缶を抱かせようとして。 ――暫く考えて開封し、幾粒かを己のポケットに入れる。 口にするつもりはなかった。 ……ただ、出来るところまで持ち歩こうかと、そう考えたのだ。]