[柄にもないといえばない行動は昨夜の出来事のせいだろうか。
戻って来て隣と呼ぶにはやや遠い距離を保ち、
先程言っていた春日大社とやらはどこだと行先を促したのだが。
心配する声>>262に、あからさまに顔を顰める。]
別にこれくらいで参る柔な体じゃねえっての。
[双眸を瞼の裏へ隠し、溜め息ひとつ。
頭を小突こうとして、何もない場所を拳が空振った。
どうも声からして攻撃を見て避けたとも違いそうだ。
目を開いてそちらを見れば、鹿に懐かれる大河の姿。
微笑ましい光景ではあるが熱烈な鹿の視線は、襲撃対象でない自分ですら恐怖を感じる程のものだった。]
はい、チーズ。
[貸し出されていたデジカメをピピピと操作し、一見すれば和やかにも見える鹿とのツーショットをSDカードに収める。
一先ず、記念写真を一枚確保だ。]